ネットマナーの基礎知識・エクレシアML版

最新版:2009/12/17

 ここでは、エクレシア・メーリングリスト(ML)に参加なさる方でインターネット上のコミュニケーションに不慣れな方を主な対象とし、特にMLに共通すると推定される基礎的な知識、マナーとして一般的なものについて、管理者の みやもと が説明を試みます。メールによるコミュニケーションに熟達している方には必要性のない文書です。

 なお、エクレシアMLのオフィシャルルールやガイドラインには、当ページと重複する内容が相当含まれます。ご了承ください。

 ただし、基礎知識と称してはおりますが、このページに書いてある内容の共通性・常識性は、あくまで筆者の推定です。思いこみや勘違いも混入していないとは断言できません。このページに記された基礎知識をエクレシアML外で実践する場合、筆者はその結果についての責任は負えません。エクレシアML外でのマナーや慣例に関しては、そのコミュニティの管理者・責任者の方などに共通性を確認してくださいますようにお願いいたします。

 また、正しい知識であるということと、実際にすべてのMLでマナーとして徹底しているということとは違います。当ページでマナー違反として評価している事項が、あるMLでは許容されていることもあります。どのMLでも、そのMLの目的や、参加者の平均的な知識や通信環境などに応じて、マナーをゆるめたり厳しくしたり柔軟に調整しています。「マナー違反」「嫌われます」などと書かれている内容については「怒られたり嫌われたりしても文句は言えない」という意味でお読みください。

 このページの内容はルールではありません。筆者が自分の知識不足や勘違いを悟れば、いちいち改訂を広報せずに、どんどん手を加えていきます。ご了承ください。 【エクレシアMLトップページへ戻る】


基本的な発想

1 ネットの常識とはネット外の常識

 ネットマナー、あるいはネチケットなどと呼ばれるインターネット上の常識や礼儀は、詰まるところは、ネット外の常識や礼儀と大部分は変わりません。ネット独自の常識というのは、実はあまり多くありません。確かに、ネットの仕組みがネット外の世間の仕組みと全く違う場面で、多少の新たな約束事は発生します。しかし、ネット外でも慎重で責任感が強く礼儀正しい方なら、比較的簡単にクリアできるでしょう。

 たとえば、ネット外の何かの会に入会して、懇話会や討論会に参加したときを考えてみてください。はじめて発言するときは簡単な自己紹介をする。その後も発言するときは、お互いに顔と名前が一致していない場合は、随時名乗る。討論会であれば、他者の批判をおそれずにきちんと受け止め、自分も率直に批判をする。何か教えてもらいたいときは、それなりの言葉でお願いする、教えてもらったら礼を言い、結果が出たなら席上で報告する。自分で提案しておいて途中で黙って逃げたり話題をそらしたりしない。会合の場でないところでこっそり裏で手を回して多数派工作などをしない。みな、インターネットが登場する前の常識です。

 あるいは、紙の手紙で文通することを考えてみてください。直接会って話したときに比べて、文章表現の不確実さによる誤解や行き違いはどうしてもあるでしょう。それでも、精一杯の言葉を尽くし、礼を尽くして相手に意思疎通を働きかければ、それなりの成果は得られると思います。これも手紙の作法という形で、インターネットが登場するはるか前から、常識が存在します。文字コミュニケーションという点で共通の要素が多いため、ネットの常識のかなりの部分は、文通の常識に含まれます。ただし紙媒体では、MLのような、一対多や多対一というような形式は特殊だと思いますので、違いはあります。MLと類似した紙媒体のコミュニケーション形式を無理に探すとすれば、稟議書や、昔、学生街の喫茶店などに備えてあった雑記ノートやサークルの連絡ノートでしょうか。

 逆に言えば、懇話会や討論会はあまりやったことがない、あるいは苦手だったり嫌いだという方、紙の手紙をあまり書いたことがない、あるいは苦手だったり嫌いだというような方は、ネット上でもMLによるコミュニケーションには勉強が必要だったり、向いていない場合があると言えます。

 ただし、ネットには、地域や環境による格差を埋めやすい、本音を出しやすい、外交辞令が通じにくいというような新しい性格が確かにあります。従来から懇話会や討論会で発言や討論はしたかったが、相手の顔色や地位や肩書きに威圧されやすい、発言しようとしてもとっさに言葉が出てこないというような方、あるいはそもそも同じテーマに関心がある懇談や討論の相手が身近にいなかった、自分の属するリアルなコミュニティ(会社や学校や地域や教会など)に討論の場がなかったり、自由にものを言える雰囲気がなかったというような方には、MLなどネット上の文字コミュニケーションは、平等な立場で本音で語り合える革命的な手段となる可能性もあります。

2 自分と他人の区別

 ネット上できちんと対話ができない方は、「私」と「あなた」が違う人間であるという認識があまりないようです。

 違う人間なのだから、意思疎通の溝はあって当たり前。ましてや、相手の顔も見えず声も聞こえず、肉体的にふれあうこともできないのがネット上の文字コミュニケーションです。そこでは、隔たっている意思を何とか通じさせようという相当の努力がなければ、そもそもコミュニケーションは成立しません。そこでは、言わなくとも察してくれるだろうとか、何も言わずとも優しくしてくれるだろうとか、混乱した発言をしても相手が整理してくれるだろうというような甘えは捨てていただかなければなりません。ネット上の文字コミュニケーションでは、あなたの発言内容や発言形式が、あなたのすべてです。相手を対等かつ異質な対話相手と認識していない、自分の価値判断の延長線上でしかとらえることができない自己肥大的な発想をお持ちの方は、ネット上では相手を違う人間として尊重できず、何よりも自分をきちんと他人と区別して語る言葉も持たず、苦労なさることは確実です。もし苦労していなければ、相手や同じコミュニティのほかの方が忍耐して後始末をしてくれているとお考えください。それはいつかきっと限界を迎え、あなたが見放される原因になります。

 とりあえず、努力によってコミュニケーションの窓が開かれるまでこぎつけたとしても、困難は続きます。まずさまざまな意見が交錯するでしょう。ネットは本音が出しやすく、外交辞令が通用しにくい性質を持っていますので、正面から意見がぶつかり合います。違う人間なのだから意見は違っていて当たり前、それを無理に統一しようとすること自体が誤りです。もともと対話や議論は、ネット上であろうがネット外であろうが、基本的には(多数決による採決のために行う討論などは別です)相手と自分の違いを知り、共有できる知識や言葉は共有して、相違点と共通点を相互に理解しながら共生するために行うものであって、全く同じ価値観を持った人間になるとか、真理を授け合ったりするために行うものではないのです。信ずるべきものは何か、価値判断はどうであるかなどは、あくまで議論の中で本人の全責任で選び取るものとして留保されているのです。

3 自由は責任を内包する

 自由は必然的にそれに応じた責任を伴います。それは自由の中に最初から内在しているものです。

ネットは、上位者・権威者というものの存在とはなじみにくい性格を持っています。基本的にすべての発言は妨げられず、何を言っても自由です。これは、1でも述べたように、時間や距離や社会的地位などによって隔てられていた人々を結びつける特性と併せて、ネットに革命的な性格も付与しています。

 しかし、発言を妨げられないということは、言ったことに対する反論、批判、さらに誹謗中傷などの反応も妨げられないということです。つまり、理不尽な場合も含めて、原則としてすべての反応を自力で処理しなければならないということです。袋叩きに遭っても、誰もかばってくれる人はいません。参加しているネットコミュニティの管理者は、極端な誹謗中傷などには介入する場合もありましょうが、参加者は、自分に都合のいいように介入してくれると期待してはなりません。事実無根の誹謗中傷は別としても、あなたの不用意な発言によってあなたが袋叩きに遭った場合などは、逆に管理者から、コミュニティを混乱させた責任を取れと注意や警告を受けることも多いと覚悟しておくべきでしょう。ましてや、差別的な発言を公にしたりすれば、相手の名誉を傷つけたり精神的損害を与えたとして、その責任を問われるのは当然です。

 発言しておいて「批判されて嫌になった」「なぜみんなにこうも話が通じないのか」というような言葉を安易に書いたり、無責任に対話を放棄する方は、そもそもの発言自体を避けるべきです。ひとつの意見を公にすれば、それに対する反対意見・批判はかならず出てきます。それはむしろ健全なことで、そこで自分と相手の考え方の違いを認識し合い、理解を深め合うのが対話や議論の目的です。ただ、自分の発言に対するマイナス反応があまりに多すぎると感じたならば、まずご自分の発言態度を省みてください。改めるべきものがあれば、そこで改めればよろしいでしょう。

 しかし、どうしても自分に反省すべき点が見つからず、かつ周囲のマイナス反応が苦痛だと感じたなら、あなたが議論に臨む準備ができていないのにそれを自覚できていないか、あるいはそのコミュニティは自分と相性が合わないと考えることも必要かもしれません。前者であれば、しばらく沈黙してほかの方々の様子を見て学習なさればよろしいと思います。批判的に学習してください。すべてをまねる必要はありません。後者であれば、別コミュニティの選択や新コミュニティの設立も考えてよいと思います。無色透明なコミュニティなどありえず、新規参加者がそこのメンバーと共通の言葉をどうしても持ち得ないということは、決して珍しいことではありません。持ち得ないことを一概に恥じる必要もありません。別のコミュニティを求めて堂々と去ることも、特にネットという限界のある場では平和共存の一手段とも言えるのです。

4 自己解決の努力

 前項でも申し上げましたが、ネット上の言論では、自由と責任が不可分一体です。ですから、何かが起きた場合、基本的にはすべてご自分で解決していただかなければなりません。

 議論が混乱した場合など、そのコミュニティの管理者に文句を言うだけで、全部を管理者任せにして、自分では事態収拾の行動を何も取らない方を見受けますが、管理者に過度に依存することは避けるべきです。そのコミュニティが良心的で自由であればあるほど、管理者は言論内容に介入することに負担を感じます。そして、それでもなお、義務感から、介入を余儀なくされる場合が多くあるのです。依存された管理者が過労になって、そのネットコミュニティが機能しなくなることは、決して珍しいことではありません。

5 ローカルルールと常識

 ここに書いたような常識のほかに、各ネットコミュニティには、それぞれ独自のローカルルールがあります。ネットの世界には、まだ不確定な要素もあり、それについては、基本的にはそのコミュニティの自治・自律が尊重されるべきです。それが人権侵害であるとか、人間の尊厳を決定的に傷つけるなどの場合は別ですが。ですから、もし、あなたの考える常識とローカルルールがぶつかるような場合は、まずはローカルルールが優先すると思った方がよろしいでしょう。

 ただし、重大なローカルルールについては、入会前に入会希望者に示され、入会希望者がそれを承認した上で入会手続きに入るというのが、ネットに限らず人間のコミュニティの常識です。ですから、良心的なネットコミュニティであれば、ルールが入会前に読めるような形で明文化されていることが多いはずです。もしその点があいまいであったなら、それは怪しいコミュニティである可能性を考えてみてください。

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実践〜MLメール投稿の基礎

1 起稿−新規か返信か

 まず、あなたがMLに投稿するメールを書く場合、メールソフト(MUA、あるいはメーラー、メールクライアントとも呼びます。仕組みがやや違いますが、ウエブメールの操作画面も、便宜上ここに含ませていただきます)には、「新規メール」と「返信」などと名前の付いた(Outlook Expressなら「メールの作成」と「返信」の)2種類のボタンがあると思います。MLで最初に自己紹介の投稿をする場合や、それまでML上で展開されていた話題とは別の新しい話題を書く場合は、新規のボタンを使ってください。新しい話題を返信のボタンで書き起こすことは、メールソフトの機能を理解していない、メンバーに混乱をもたらすことのある使い方として、参加者から嫌がられます。ML上では、返信のボタンは それまでMLで展開されていた話題に参入する場合に使うものです。コメントを付けたい発言の受信メールを指定して、それに対する形で使ってください。

 これからML上で活発に発言しようとなさるなら、メールソフトのアドレス帳にMLの投稿アドレスを登録して、新規メールを書きやすいようにしておいた方がよいでしょう。さらに、投稿アドレスやML用の署名などを含んだ発言用のテンプレートを作成しておくとよいと思います。さもないと、どうしても安易に起動しやすい返信ボタンを新規ボタンの代用にしてしまいがちです。

 新規と返信の区別は、スレッドと呼ばれる仕組みに関係があります。メールソフトには、同じ話題についてのやりとりをひとまとめにして、ツリー状に表示する機能がついているものが多くあります。このひとまとまりの発言群をMLではスレッドと呼びます(ネット上の掲示板=BBSでも同じ名前のものがあります。意味は似ていますが、実現する仕組みがまったく違います)。

 あなたが、ある受信メールを指定して返信ボタンを押すと、あなたのメールソフトが、その指定したメールのメッセージID(Message-Id)を、あなたが書き起こす返信メールのヘッダー、つまり本文の前に入る、送信元や送信先や送受信の経路など基本的な情報を格納する部分に、References:(このメールの関連メールであるという表示)あるいはIn-Reply-To:(このメールへの返信メールであるという表示)という項目で取り込んだうえで送信します。あなたがその返信メールをMLに投稿すると、それを受信したMLメンバーのメールソフトが、あなたの投稿メールのヘッダーにあるReferences:やIn-Reply-To:を読み込んで「このメールとこのメールは関連発言だよ」という表示が可能になります。これがスレッドです。これによって、MLは、掲示板やブログやSNS、あるいはかつてのパソコン通信におけるコメントに近い機能を持つことができるのです。

 従って、あなたが、無関係なメールへの返信を、新規投稿の代用にすると、スレッド表示にした場合に、無関係な話題のメール群に、あなたの投稿したメール、そして、その後であなたのメールに返信した方のメールまでが混入してしまうことになります。スレッドを使っている参加者からすると、混乱を招く投稿ということになりますし、最初にメッセージIDを利用された無関係なメールの投稿者にも失礼と言えます。何の関係もないのに、自分の発言のIDが、他人のメールのヘッダーの中に入ってしまっているわけだから。

 ただし、メールソフトの一部には、References:やIn-Reply-To:の機能のないものもあるようです。あなたがそのようなソフトをお使いであれば、References:あるいはIn-Reply-To:がヘッダーに入らないわけですから、すべて新規メールの扱いになり、それはやむを得ないとされることが多いようです。あなたの発言が関連スレッドから切断されて孤立し、読み落とされやすくなるという問題は残りますが。この場合、特にどの発言に対する返信かを件名や本文中で分かりやすくする工夫をしてくだされば、混乱は少なくなります。

 ここでご注意いただきたいのは、そのソフトにスレッドそのものをツリー状に表示する機能がなくとも、あるいは表示機能が分かりにくくとも、新規と返信のボタンが区別されている場合は、返信として書き起こしたメールのヘッダーには、In-Reply-To:が自動的に入る場合があることです。つまり、関連性のない投稿に対して返信ボタンを使えば、自分では確認できなくとも、ほかの人のメールソフトではスレッドがつながった関連発言として表示されることがあります。これを見過ごすのは、やはりまずいと思います。後述の14で述べる機種依存文字と同じで、自分のネット環境のみを見て、ほかの方々のネット環境での表示で問題が起きる可能性を無視しているからです。

 Windows系ソフトを例に取れば、Outlook Express、Becky!、Edmax、Shuriken、秀丸メール、Thunderbird の各最新バージョンは、すべてスレッドに対応しているはずです(Outlook Expressの古いバージョンとEudoraの一部のバージョンなどが非対応だったと記憶しております)。ウエブメール画面でも、Yahoo!メールのように、通常は新規と返信の区別があるようです。

 なお、もしスレッド機能のあるメールソフトをお使いでも、新規か返信か迷うような場合は、とりあえず新規にしておいた方がより無難と言えるでしょう。迷って投稿しないよりは投稿した方がマシであるという価値判断もありますので、必要以上に怖がらないでください。ただ、スレッド機能を備えたメールソフトを使っていて(何というメールソフトを使っているかも、通常はヘッダーに表示されます)、誰の目にも明らかに返信、関連発言であって、特段の理由が見あたらないのに新規扱いで投稿すると、MLによっては「スレッドを切るな」という声が飛ぶ可能性はあります。

 なお、最近多く使用されているGmailのシステムで「スレッド」と呼ばれているものは、同じ文字列のsubjectであるかどうかで関連発言をひとまとめにしていく仕組みで、上記のスレッドとは違います。この仕組みは、次項で述べるような、発言のたびにsubjectを変更していく議論には不向きです。Gmailを議論用に使用する際は、subjectで自動的にスレッドがまとめられていくウエブメール上ではなく、一度メールソフトで読み出して使用することをお勧めします。

2 起稿−HTMLと添付ファイルは不要

 一部のメールソフトには、見出しの大きさや本文文字の大きさや色や背景などを指定できるような仕組みが付いている場合があります。このような仕組みで書かれたメールを、HTMLメールと呼びます。MLでは、この仕組みは使わないでください。

 そのような仕組みの付いているメールソフトには、たいてい「HTMLでメールを書く」と「プレーンテキストで(もしくはテキスト形式で)メールを書く」という設定項目があるはずです。この場合は、プレーンテキスト、もしくはテキスト形式を指定してください。プレーンテキストとは、文字の大きさや色などの情報などを含まない、素の文字情報のことです。プレーンテキストを送ることを想定していないと思われるシステム(たとえば、MSN Explorer=Internet Explorerではありません。念のため=からhotmailのメールアドレスを利用する場合、あるいはAol接続ソフトからAolのメールアドレスを利用するような場合=専用ソフトのバージョンによって事情が違うようですが)も存在しますが、そのようなシステムは、ML参加には向きません。

 HTML(HyperText Markup Language)は、ウェブページ(ホームページ)を書く時と同じ書式で、見出しの重要性や大きさを段階的に設定したり画像を差し込んだり、リンクを張ってページや文書同士を関連づけたりすることによって、文書を分かりやすく処理する仕組みです。これを使うとメールは華やかになりますが、素の文字情報に比べて、送受信に必要な情報量が多くなります。また、素の文字情報と違って、パソコンを動かす指令も含ませることができ、書式や設定によっては、受け手側のパソコンをコントロールすることも不可能ではありません。このため、MLでは参加者の送受信にかかる時間やメールボックスにかかる負担を増やすだけでなく、パソコンの誤動作や意図的なリモートコントロールを誘う危険もあるものとして嫌われています。

 添付ファイルも、HTML同様にMLでは使わないでください。添付ファイルは、メールに添えられた、メール本体の文字情報以外のファイルのことです。よくあるのは、画像や音声・音楽のファイル、あるいはWordやExcelのファイルなどの添付です。また、前述のHTMLメールも、プレーンテキストにHTML文書ファイルが添えられる形になっていることがあり、これも一種の添付ファイルと言いうるでしょう。コンピュータウイルスの大部分はメールの添付ファイルで広まるため、特に必ずしも知人ではない方から多数に同じものが配信されるMLでは、添付ファイルは非常に嫌われます。ML用のアドレスに別ファイルが添えられたメールが来ればダウンロード前に削除してしまうという人もいるくらいです。お気をつけください。また、添付ファイルのサイズはメール本体よりも桁違いに大きいことが多く、メールボックスやサーバにかける負担は、HTML同様に大きくなり、この点からも嫌われます。

 HTMLや添付ファイルは、MLによっては、配信前に自動的にチェックされて、配信動作に入らず、はじき出されてしまう場合もあります。バウンスと呼びます。しかし、この場合も、管理者にはバウンスレポートやバウンスしたメールが回送されることが多く、あなたの不注意で管理者に負担をかけることになります。お気をつけください。

3 Subject−途中変更と「Re」の是非

 Subject、つまりメールの件名を書く欄に何を書くべきかというのは、意外に軽視されがちな問題です。新しくメールを書き起こす場合は「自己紹介」とか「○○を教えてください」などと、発言の内容を一言で要約して書けばいいわけですが、返信ボタンを使った場合など「Re:○○を教えてください」というように、返信元のメールの件名をそのまま利用した件名をメールソフトが自動的に付けることがあり、そのまま投稿していいのか悪いのか、迷うかもしれません。

 たとえば、技術系の質疑応答をメーンとするMLですと、論点がはっきりしており、別の話題に流れることは少ないため、あとで読み返した場合の検索性や関連性を重視して、最初に提示された「○○を教えてください」をそのまま維持し、質問への答えも、再質問も、その話題が終息するまですべて「Re:○○を教えてください」という件名で通す慣例のMLもあるようです。

 ただ、宗教を語るMLなどの場合は「○○を教えてください」というテーマ自体が複雑多岐にわたる論点を含んでいる場合が大半で、対話しているうちにどんどん発展していったり、変化したりすることも多くあります。この場合は、やはり件名は変えて、自分の発言を要約する内容にした方が、あとからメールソフトで発言一覧を抽出して読み返すときにかえって読みやすいでしょう。つまり「○○を教えてください」という件名に対して「○○は××だと思う」などの件名となります。発言の関連性は、1に述べたスレッド機能で、ある程度は確認することが可能です。

 Subjectの書き方については、MLによって慣例や規則がまちまちです。そのMLのローカルルールで定められていることもありますが、ケースバイケースで対応している所も多いので、しばらくはベテランの方々の投稿を熟読してから投稿することをおすすめします。そうすれば、投稿までの間にそのML固有の慣例も分かってくるでしょう。

 なお、「Re」の語源については、いろいろ俗説が乱れ飛んでいます。プロのシステム管理者やテクニカルライターでもかなりいいかげんなことを言う方もおり、実は筆者にも正確なところは分かりません。ただ、英和辞書には「re」が経済・法律用語で「○○に関して」の意味の前置詞として載っていますので、そこから意味が転じて、同一論点についての返信を示す記号となったのかもしれません(あくまで推測です)。いずれにせよ、何かの略称というよりはすでに独立した意味を持つ記号と言えます。「Re:Re:Re:○○を教えてください」など「Re」がいくつも重なることは無意味で見苦しいので避けた方がいいでしょう。

4 From

 Fromは、あなたのメールアドレスを記載する場所です。同時に、アドレスの前に、あなたの名前(本名でなく、ハンドルと呼ばれる通称・略称で許容されるMLが多い。これはMLによって違います)を記載することも可能です。記載方法は、それぞれのメールソフトによって違いますので、メールソフトのマニュアルをご覧ください。

 ここで、アドレスの前に名前を入れたから、本文では名乗らなくてもいいという誤解が生じることがあります。この後の6でも述べますが、From欄に名前が入っているかどうかにかかわらず、本文ではきちんと名乗ってください。

 なお、From欄の名前は、本文中の名乗りと必ず一致しているとは限りません。一致しないことは慣例上許容されています。From欄は本名フルネームで、本文はハンドルを名乗るという方もいらっしゃいます。ハンドルを参加コミュニティによって使い分けている、あるいはアドレス本体の中にすでにハンドルの文字が入っているなどの理由で、あえてFromに入れない方もおられます。また、特に多いのは、通信歴が長い方や外国との通信が多い方で、From欄に入れるのはローマ字で、本文では漢字や平仮名で名乗っている方です。これは、From欄が、少し前までは欧文のメールアドレスのみを想定して扱われることが多くあり、日本語だと文字化けが多かったことが理由です。言語環境の整備の結果、通常のメールのやりとりではFromの文字化けは少なくなりましたが、現在でも、ヘッダーの中で言語をきちんと定義していないメールの中で、日本語の名前部分が文字化けしているケースがたまにあります。

5 Time

 ご自分のパソコンの内蔵時計の時刻・地域設定などは、きちんと確認して合わせてください。メールソフトの大部分は、送信するメールの発信日時などのデータをパソコン本体の時計から取得します。受信している方のメールソフトでは、発信日時でメールを整理する場合が多くありますので、時間が合っていないパソコンから発信した場合、受信側ではあなたのメールが過去のメールの中に埋もれてしまったり、未来から届いたことになって整理・検索が難しくなることがあります。時刻のずれは、古い機械や初期設定をミスした自作機、別の国から持ち込んだ機械、むりやり多国語環境にしている機械などで、たまに発生します。

 たとえばウインドウズ系ですと、画面右下の小さなデジタル時計にポイントを合わせてマウスを右クリックすると、「日付と時刻の調整」というメニューが出ますので、そこから操作してください。日本標準時など各国の標準時の時差を自動的に調整してくれる「タイムゾーン」の設定にご注意ください。WindowsXPですと、ネットから標準時を取得して時刻合わせをする機能が付いているはずですし、ほかのOSでも、時刻合わせ用の専用ソフトがフリーで普及しているようですので、そちらを使うのもよろしいでしょう。

6 本文−署名・もしくは名乗り

 Fromの項でも述べましたが、From欄などとは別に、メールでは、特にMLでは、本文中でも必ず名前(ハンドル)を名乗ってください。名乗りがないと、相手が呼びかけるときに、とっさに困ってしまいます。紙の手紙にたとえると、Fromに名前があっても本文中に名乗りのないメールは、封筒の裏に名前が入っていても、中身の便せんに名前が入っていない手紙のようなものです。

 具体的には、各発言の最初に「○○です。こんにちは」と書き出し、最後にもう一度、署名として名前(ハンドル)や自分のメールアドレスを入れるのが一般的なマナーです。署名に付加情報として自分のウェブページやブログのURLなどを入れる方も多いのですが、あまり付加情報や飾りの行数が長いと、過剰な宣伝として嫌われることもありますので、ほどほどに。5〜6行にとどめるのが無難でしょう。

 なお、最初に名乗らずに、発言の末尾にのみ、署名の形で名前を入れる形式もあります。これを違反とするMLは見かけませんが、長文の場合、最後まで読んでやっと発言者名が分かることになりますので、初心者の方にはおすすめしません。発言者の固定ハンドルやIDを最初に自動表示する機能がついたコミュニティ(パソコン通信や、会員制掲示板の一部など)の慣習や、封筒やレターペーパーのヘッダーにあらかじめ本名や会社名などが記されている英米風の手紙の慣習をそのまま持ち込んだ書式ではないかと思われます。いずれにせよ、現在の日本語MLではあまりメジャーな書式ではありません。短い発言であっても、発言の最初に名乗るくせを付けておいた方がいいと思います。

7 本文−誰にあてた投稿か

 1対1のメールであれば、誰にあてたかは、特に本文中に明示する必要はない場合もあります。明示した方が好感を持たれる場合も多いと思いますが。MLという1対多の場でも、全員に呼びかけたり問いかけたりする場合は「みなさん、はじめまして」とか「みなさん、どう思われますか?」などと書けば問題はありません。問題は、ML上で特定の方の発言に対してコメントを付けたい時にどういう呼びかけ方をするかです。これは、慣例としてはそれほどはっきりした書式はありません。いきなり「××さん、○○です」というような書き方をする方もいます。場合によって何パターンかを使い分けている方もいます。

 最大公約数的な書式は、「○○です、みなさん、こんにちは。」と名乗りを兼ねて書き出し、まず全員にあいさつをしておいて、あらためて「××さんの△△の発言についてコメントさせていただきます」というスタイルです。このスタイルを採るのが無難でしょう。全員に対してあいさつをするのは、特定の方に対するコメントであっても、基本的にはMLメンバー全員の注目の中で発言されたものであり、私信とは違って、ほかのMLメンバーがそれについて横から割って入ってコメントすることも自由というのがMLの対話の方法だからです。ただ、割って入られることによって、混乱が生じるおそれがあるような場合は、丁重に「■■さんへのコメントは、少し待っていただきたい」というような交通整理をすることも時には必要になります。それはマナーに反することではありません。

8 本文−改行と段落

 紙の手紙や原稿用紙の上では、日本語の段落の開始は1字下げ、段落の終了は改行、1行の文字数は文章を流し込む用紙の様式に従うというのが約束事でした。しかし、パソコンの画面上で読む文書、特にプレーンテキストによるメールの場合、それでは段落の区切りが分かりにくいことがあります。また、1つの画面上で表示される文字数が受信者の環境によって違い、単純に流し込まれた文字が、受信側の環境によっては、画面上で折り返されずに延々横に長くなり、スクロールしないと読めない場合もあります。

 メールでは、段落は単なる改行だけでなく1〜2行を空けることで見やすく区切り、横スクロールを避けるためには、文脈上の改行とは別に半角文字換算で60〜70字、全角だと半分の30〜35字程度ごとに強制改行を入れるという慣習が形成されました。これによって、画面上で、比較的読みやすい、四角く固められた段落で文章を読んでいくことが可能になるわけです。MLでもこの慣習は一般的となっており、強制改行をしないメールは、読みにくいと注意されることがあります。また、1行があまりに長い場合は、後半部分が文字化けするようなケースもあります。

 メールの国際的基準を定めた文書RFC2822でも、努力規定的な表現(SHOULD)ではありますが、1行は制御用の記号を除いて半角76字以内とされているようです。次項で書くような対話相手の引用の場合に1行あたり1〜2文字増えることを考えると、やはり半角70字程度にとどめるのが好ましいでしょう。

 一定字数での強制改行は、メールソフトの設定で自動で行うことも可能です。これについては各メールソフトのマニュアルをご覧ください。

また、設定が面倒であったり、あるいは自動改行によってひとつの単語が別行にわたってしまうのが嫌であれば、手動で適当に読みやすいところで改行してもかまいません。昔は手動で強制改行をする方が多かったと記憶しております。手動で読みやすいところで強制改行を入れた結果として、行末がギザギザで不揃いになるのは慣例上問題ないとされています。

9 本文−相手投稿の引用

 MLなどで対話相手の文章を引用する場合は、各行頭に「>」や「>>」などの記号を付け、自分の発言と峻別した上で、最小限にとどめるのが基本的なマナーです。特に、相手の文章を数十行引用して1行だけコメントを付けるというような手法は、無礼と判断される場合もありますし、ほかのメンバーからも、意味がないと嫌われる場合がありますので、お気をつけください。そこまで極端でなくとも、文章のキャッチボールであるML上の対話で引用部分が長いと、二重引用、三重引用とエスカレートしていき、対話が進むにつれて、メールの行数が雪だるま式に増えていくことがあり、好ましくありません。読み手の側も、どの段階での誰の引用か混乱したり、くどすぎて読む気がしなくなるのが通常です。また、文末に一括して相手のメールを全文引用する投稿も見かけますが、これは少なくともMLという場ではマナー違反でしょう。相手のメールもMLメンバー全員に配信されており、それをもう一度頭から読まされても、何の意味もないからです。

 何よりも、自分の言葉で語るのがMLの本旨であることを考えれば、他者の言葉を使うのは、何に対して応答しているのかが分かるための最小限にするのが当然ということになります。

 ただし、念のために申し上げれば、ビジネスメールの分野では、返信メールに全文引用が行われる慣例も一部にあります。複数の担当者が処理する窓口アドレスに送ったメールや、宛先の組織内で回送され、受信者と返信者が違う可能性があるメールなどで、返信担当者が確実に最初の受信内容を把握した上で返信していることを示すために文末の全文引用が行われる場合があり、これはこれで合理的な対応と言えます。ですから全文引用禁止は、特にMLに限定したマナーと考えていただいた方がよろしいかと思います。

10 本文−第三者文書の引用と著作権

 ML内部での対話のためにML投稿メールが相互に引用されるのは、その目的から言って、当然許容されていると考えてよいと思われますが、これが、ML外の第三者の文章をMLで引用したり転載したりする場合には、いろいろな法律上の制限が付きます。以下に述べるような法律上の制限が、特定の登録者だけに配信される私的なMLについて適用できるかについては、まだはっきりした公的基準はないようです。しかし、数人の友人だけにとどまらない、参加自由な、あるいはある程度の規模のMLでは、やはり適用対象になると考えておいた方が安全だと思います。

 許される引用については著作権法の32条(引用)、48条(出所の明示)などが定めています。詳しくは、著作権情報センターhttp://www.cric.or.jp/index.htmlなどの資料をお読みください。ごく簡単に言えば、著作物の転載(ひとつのまとまった文章などを全部転写してしまうこと)は、権利者(著者、訳者、出版元など)の許可がない限り禁止。公開されている著作物の引用(まとまった文章を全部転写してしまう転載とは違い、批評や自己の主張の論拠などとして、必要な一部分だけを抜き書きすること)は、論評や研究のために最小限の範囲で行い、行う際は書名、著者、翻訳者、監修者、発行者などを明示した場合のみ、権利者の許可を取らなくとも許されると覚えておいてください。

11 本文−プライバシー

 多くのMLで、本名でなくハンドルでの名乗りを認めているのは、呼びやすさ、親しみやすさだけでなく、実名を公表して率直な意見を開披することによって、ML外で各種の嫌がらせなどの被害に遭う可能性を考慮しているからです。オープンなMLには、悪意を持った、あるいは常識を欠いたメンバーが紛れ込んでいることがあります。登録制、会員制MLであっても、登録者がどういう人間かまでは事前には調査できないことがほとんどです。たとえ登録に際して自己紹介が義務づけられているMLであっても、その自己紹介データが架空のものである可能性もあり、確認するのはきわめて難しい。従って、オープンなMLへの投稿メールは、誰が読んでいるか分からないと思っておいた方がよいでしょう。

 MLに投稿することで即座に明らかになるのは、メールアドレス、From欄や本文に書いたハンドル、アクセスプロバイダの接続ポイント(たとえばニフティの東京とか、ASAHIネットの大阪とか)くらいです。これらの情報だけから、メールに書いていない実名や詳しい住所などを調査するのは通常の手段では無理です。例外として、プロバイダやメールサーバ提供業者が守秘義務を破った場合や、司法・捜査機関の要請に応じた場合はこの限りではありませんが。ですから、それ以上の個人情報をMLで開示しなければ、ML外でメール以外(嫌がらせメールなどは避けられない場合があります)を使った被害に遭うようなことはまずないと思います。ただ、MLで打ち解けた会話が弾んでいると、どうしてもある程度の居住地や職業などは明らかになってきますので、どこで踏みとどまるかが微妙になります。自らの身を守るためには、そのボーダーラインに気を遣うことが必要です。なお、一般のプロバイダではなく、企業や学校の接続ポイントを使ってメールを送信すると、その企業や学校が分かってしまう場合もありますので、お気をつけください。

 基本的には、本名、実際に訪ねあてることができるような詳しい住所、勤務先、電話番号、もしくはそれらの要素を推測可能にする文章は、MLでは一切出さない方が安全です。電話番号の含まれた投稿は、自発的なものであっても禁止しているMLもあるくらいです。

 もちろん、たとえば宗教系MLであるエクレシアMLで、プロの宗教者として発言している方が、自らの責任を明らかにするために本名、教会名、連絡先などを直接・間接に分かるように示している場合のように、MLの性格などによっても個人データの扱いは違ってきます。ただ、自己のデータ開示には、悪意の参加者が出現した場合でも徹底抗戦できるだけの覚悟と準備が必要なことも確かです。すべての参加者にできることではありませんし、おすすめもしません。

 なお、MLによっては、新規登録時に、管理者が登録者の実名などの情報を求めてくることがあるかもしれません。これを危険と感じるか、管理上の必要事項と考えるかは、登録者であるあなたの判断によります。個人情報の守秘や管理が徹底していない管理者もいるかもしれませんし、極端な例として、メールアドレスや個人情報収集のためにダミーのネットコミュニティを設置する人がいるかもしれません。ですから危険と感じて当然の場合もありましょう。しかし、そうではなく、管理側は、荒らし参入の防止のために管理者資料として実名を求めているだけかもしれません。これは、その場のあなた自身の判断しか頼るべきものはありません。怪しいと思えば、そのMLには最初から近づかない方がよいでしょう。

12 本文−議論・批判と非難

 この項目は、各々のMLによって、全く違うルールや慣例があり、一律にまとめることは不可能です。感情的なケンカの域に達しても止めない過激なML、冷静な議論や相互批判のみ許容するML、議論や批判そのものを禁止するMLなど、さまざまであり、そのコミュニティの目的によってルールが異なります。まず、そのコミュニティのルールを熟読し、しばらくベテランの方の投稿を読んで雰囲気を把握した上で、慎重に発言なさることをおすすめしておきます。

 エクレシアMLのように、冷静さを既に欠いた感情的なケンカのレベルに突入していても、無意味な罵詈雑言のみの応酬でなく、何らかの具体的な主張や建設性が認められれば(たとえば「この論述はおまえの差別性を明らかにしている。土下座して謝れ!」とか「この論点を意識的に避けてごまかしているおまえは卑怯者だ!」というような)許容するコミュニティもあります。

 一方では、特に宗教系のMLの中には、ケンカのはるか手前で、一切の批判禁止、議論禁止を掲げているMLもあります。癒やしや分かち合いを強調し、優先するポリシーを持ったMLは、そうでしょう。

 議論を許容するMLでも、相手の著述のマイナス面の指摘をしつつ、そこからの脱出をはかるべく何らかの建設性を含んだ発言=批判と、建設性を含まない、それ以上の発展性も説得性もないマイナス面のみを一方的に言い放つ発言=非難の違いは、常に意識しておいた方がよろしいかと思います。前者は、議論の場を何らかの形で意識しているコミュニティでは、無条件に嫌われることはないと思いますが、後者は、議論を認めているコミュニティでも嫌われます。

 ただし、ナマの人間が書いている文章では、両方が混在している方が多いと思われます。最終的な裁定はそのMLの管理者にゆだねられることが多いようです。言い過ぎたと思えば管理者の介入を待たずに率直に陳謝し、管理者らが介入に動いた場合は、その苦労についてお礼を言っておくのが筋でしょう。議論に熱が入れば、人間に必ずあるマイナス感情もあらわれてきますので、失言も多くなるのは避けられません。失言をしないことよりも、失言があった場合にきちんと自己批判ができ、いさぎよい撤回陳謝ができ、問題点を指摘してくれた人にきちんと礼を言えることこそが、信頼できるネットワーカーのあかしと言えます。

 また、議論を許容するMLでは、自分の責任で議論を始めたり、議論に参加して意見を述べて反応が返ってきた場合に、途中で正当な理由の通告なしに一方的に議論を放棄したり退会するような行動は、決定的マナー違反であると考えるべきです。議論自体をできるだけ継続維持していくのは参加者の義務ですし、もし相手が一方的な非難や議論のねじ曲げを行ったり論点を正確に把握していないなどの理由で、議論の継続維持が難しいと判断して中止したいと思ったような場合も、はっきり相手側の問題点を指摘した上で「やりとりとして続かないので降りる」というような意思表示をしてから発言を停止すべきでしょう。

 議論・対話途中で自分が仕事や健康上の理由などでしばらくメールを読み書きできないような状況になる場合も、できる限り(急病で入院したような場合は無理でしょうが)きちんと理由を告げてから中途退場するのがマナーです。MLでの議論は、いかに意見が対立している相手とのものであっても、基本的に相手との共同作業であり(ケンカでさえも、最低限の仁義というものはあると思います)、さらには議論に参加していないほかのメンバーもそのやりとりを共有しているということを忘れないでいただきたいと思います。

13 本文−メールの分量

 あまり長いメールは、一気に読むのが面倒なだけでなく、内容が整理されていないために長かったり、相手発言の引用が多すぎて長いことも多く、MLでは嫌われます。

 そのMLの目的にもよりますが、メールにある程度慣れた方でも、一気に読み下すことができるのはテキストファイルで15KB(ごくおおざっぱに、本文が1行半角60字で250行程度)くらいが限度です。拾い読みができるメールマガジンなどであれば、もっと長いものもありますが、個人の意見や質問などの投稿としては、これくらいが上限と思っておいた方がいいでしょう。なお、MLによっては、一定サイズ以上のメールは、HTMLメールなどと同じく、配信前に自動的にチェックされてはじかれ、管理者に転送されてしまうこともあります。お気をつけください。

14 本文−機種依存文字

 丸の中に入った数字、1文字扱いの単位記号などは機種依存文字と呼ばれます。JISなどの規格でコードが統一されておらず、発信者のOSやパソコンでは普通に表示されていても、受信者のシステムで読み込むと、別の記号になってしまったり、機器の誤動作を招いたりすることがあるので、MLでは使用禁止とされています。詳細は、ネット上の検索エンジンで「機種依存文字」をキーワードにすると一覧表を載せているサイトがたくさん見つかりますので、そちらをご覧ください。

 半角カタカナは、JISコードの中には存在しますので、厳密には機種依存文字とは呼べません。しかし、JISコードの系列にある表記手順の中でも、現在のインターネット上の日本語メールの事実上の標準規格であるISO-2022-JPでは、半角カタカナが使えないはずです。このため、半角カタカナを送っている場合は、何らかの形でISO-2022-JPを外したコードを送信していることになります。ところが、受け手の側では標準規格であるISO-2022-JPを想定して受けているために、送り手と受け手の文字解釈が統一されず、別言語のコードが突然現れるのと同じで、機械が混乱してしまう場合があります(最近は、柔軟に読み取って解釈してくれるシステムが多くなりましたが)。このため、半角カタカナも、MLでは使用しないことが一般的なマナーになっています。

15 投稿−二重投稿とマルチポスト

 同じ内容のメールを何度も同一のMLに送ることは、原則としてマナー違反です。繰り返し周知徹底が必要な管理上のお知らせなどの例外もありますが。

 時々あるのが、配信遅れのために、うまく投稿されていないと思いこんで、同じメールを送ってしまうことです。MLは、配信のシステム(MLサーバ、ML管理ソフト)を業者から借りていることが多く、システムを提供している業者の事情によって、MLに数時間程度の配信遅れが生じることは珍しくありません。配信されない場合は半日ほど待ってみて、自分のメールソフトを点検してちゃんと送られているか、送信先は正しいかなどを確認してみて、それでもおかしいと思った場合は、ML管理者に問い合わせてみるべきでしょう。業者側の事情で遅延している場合は、何通送っても遅れが回復するわけではなく、連続送信が業者のシステムの負担を重くして、回復を遅らせることすらあります。性急に同じメールを連続投稿すると、半日後に全部いっぺんに配信されてしまったりすることがあり、受け取ったメンバーが迷惑します。

 また、質問メールがMLで配信されたのに、反応がなく無視された場合に、同じメールを送る方がいるようです。無視されるということは、あなたの質問がくだらないか、そのMLがくだらないかのどちらかである可能性が高いと思われます。ただし「誰も答えることができずに沈黙している」ことと「無視する」ことは、微妙に違います。違いは、あなたが自分でゆっくり考えてください。いずれにせよ繰り返して質問することは意味がありません。

 MLは、遅延や欠配もある不確実なメディアですし、相手には相手の都合もあります。あなたが自分の側の都合だけをいかに述べ立てようと、回答者側は何週間、何カ月放置しても自由です。ですから、同内容の質問メールを連発したり、「1日以内に回答を」というような期限を切ることは、一般的に無礼とされますので、十分お気をつけください。ただし、相手が荒らし、もしくはアジテーターの可能性があるような場合に、管理者らが、その真意を問う手段として質問を連発して畳みかけたり、相手にごまかす時間を与えないために意識的に回答期限を示すことはありますが、あくまでも弊害もわきまえた上での一種の強権発動であり、少なくとも初心者の方は手を出さない方がいいと思います。

 同じ内容のメールを同時に何カ所かのMLや掲示板などに投稿することは、マルチポストと呼ばれ、マナー違反とされる場合があります。マルチポストは、MLを一方的な宣伝手段に利用したり、あるいは、回答の情報を一方的かつ大量に引き出すだけの、ギブアンドテイクの精神に反する行為と受け取られることがあるためです。しかし、違った立場のコミュニティに呼びかけて、さまざまな意見や情報を広く募ることは、必ずしもけしからん態度とは言い切れません。また、複数のコミュニティのメンバーとなっている人が、身辺雑記を複数のコミュニティの友人に向けて送ることも、特にけしからんとは言えない場合があります。ケースバイケースですので、迷ったらそのMLの管理者に相談するとよいでしょう。

16 投稿−テストメール

 自分のメールソフトの設定が正しいかどうかなどを確かめるためだけのテストメールをMLに送ることもマナー違反です。ML参加メンバーは、あなたのテストのために受信コストを負担しているわけではありません。単なるメールソフト設定の確認だけでしたら、自分のアドレスにあてて自分でメールを送ってみる、あるいは親しい友人に協力してもらってメールを送らせてもらえば、その目的は果たせます。無難な雑談を装いつつテストを兼ねた投稿をするという方法もありますが、初心者の方には無理だと思います。

 なお、たとえば受信やほかのアドレスへの送信はできるがML投稿アドレスには送信ができないなど、どうしてもMLの投稿アドレスを使ってトライしてみなければならない特別な事情がある場合などは、試験的な投稿も許容される可能性もあります。その場合は、まずそのMLの管理者に相談するべきでしょう。

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